2022年のIT関連活動を振り返って

 早いもので、2022年もあと僅かです。
 今年の活動を振り返り、IT関連で気付いたことを記します。

システム運用イメージ

1.中小企業支援の活動から

 先ずは、日々の業務活動の中で行ってきたことです。

(1)ノーコードツールの利用

 プログラミングなしに活用できるとして普及が進んできたノーコードツールですが、2つの利用機会がありました。
 1つは、PCインストール型で、非常に安価なものです。支援先の業務プロセスから情報要素を定義した後は、使いやすいように工夫できるので、効率が良いに決まっています。もちろん、相応に設定の手間はかかりますが、人件費換算で外注するより1/3以下の費用で収まりそうです。
 もう1つは、TV-CMもされているクラウドアプリ開発ツールで、業務アプリを作成しました。所属団体の運営アプリの1つなのですが、メールや紙による書類提出・承認プロセスをクラウド上に置き換えるものです。定石通りの開発工程として、要件整理・機能設計・設定・テスト環境による検証・本番環境設定・動作検証・マニュアル作成・ユーザ意見聴取などを実施しました。役割による権限設定が6通りあり、すなわち、動作検証には複数のPC・ブラウザを駆使しました。ノーコードツールとは言え、きちんと実施すると相応に手間がかかることを実感しました。

検証の様子

(2) NGNによる社内網構築

 情報ネットワークインフラについて社内ではあまり意識しないかも知れませんが、重要なインフラであり、確実に進化しています。企業内の拠点間ネットワークは、中規模以上では広域イーサやIP-VPNを利用するかも知れませんが、中小企業ではフレッツVPNやInternet-VPNを活用するケースもあります。
 NTT東西のフレッツVPNサービスを構成する地域IP網は、IPv6で動作するNGNと呼ばれる次世代網に切り替わりつつありますが、中小企業にもVPNサービスとして活用されるようになり、その導入支援を行う機会がありました。
 過去に、IPv6普及促進に携わった者としては、進展を感じます。

(3)デジタル化の状況

 「DXレポート」(経産省)が平成30年に公開されてから実態がつかみきれないまま言葉が先行している”DX”。少なくともデジタル化の必要性は中小企業にも広く認識されるようになっています。
 これは支援者側も同様で、中小企業診断士向けのコンサル塾で「IT化支援」の講座を担当することになりました。企業内のデジタル化推進人材育成も避けられなくなってくることでしょう。
 また、デジタル化の進展に合わせて増加するのが、サイバーセキュリティに関する相談です。サイバー攻撃は増加と共に巧妙化が進んでいますが、中小企業の対応状況は十分対応できていない中小企業は多いままです。意外に中規模の企業でも課題に向き合っていない場合もあり、とても心配になります。
 Web会議の普及も進んでいます。通常の打ち合わせはWeb会議がデフォルトになり、利用ツールも、Zoom、Teamsのみならず、Google Meet も利用する機会がありました。

2.事務所環境の改善

 当事務所のIT環境も改善しています。

(1)動画制作・配信環境の構築

 以前から動画制作をやろうと何度かトライしては挫けていたのですが、意を決して一連の環境を構築することにしました。
 目的の1つは、主催している研究会の紹介動画を作成することで、PPTによるプレゼン動画、ZoomによるWeb会議の動画、フリーのBGMを動画編集ソフトで組み合わせて編集、Youtubeで公開しました。以外に、それらしくなりましたし、運用の手間も現実的な範囲に思えました。
 また、プロモーション支援にも活用したいので、手振れ防止の”ジンバル”を購入し、スマホ撮影から動きのある映像ソースを作成できるようにしました。まだ、十分ではありませんが、いずれ役に立ちそうです。

(2)スキャナ導入によるペーパレス推進

 ペーパレスを進めるにあたりスキャナを導入したのですが、製品の完成度に関心しました。上から下に自然に流れて紙詰まりしにくい構造で、速くてコンパクト、常に両面スキャンで空白ページ自動削除されるなど、非常に良くできています。今までの複合機によるスキャンは何だったのかと思うほどです。

(3)PC新調と事務所無線LANのWiFi6化

 外出用のノートPCを新調しました。14インチ画面・フルサイズキーボード、鞄に入るいっぱいの大きさで、薄くて軽量、やや高価ですが頻繁に使うものですので効果は実感できます。合わせて、事務所の無線LANもWFi6にした結果、スマートフォンからの実測でスループットがほぼ3倍になりました。

(4)RPAツールの切り替え

 普及期に入っているRPAツール、当事務所では”UiPath”を活用していましたが、より一般的に利用されるであろう”PowerAutomate”に切り換えました。
 無償版だけあって使いにくいところもありますが、VBAの流れでしょうか、ブレークポイントを設定しやすいなどデバッグはしやすいようです。
 デモンストレーション用の交通費精算シナリオを移行した他、ある繰り返し処理に活用しました。今後も、ちょっとした反復操作には、十分活用できそうです。

3.まとめ

 IT分野は変化が早く、最近の便利なツールから目を背けていると、生産性向上の機会を失いかねません。従って、ある程度の関心をもちながら、常に業務プロセス改善を意識していることが必要です。そうしたスキルを持った人材が、中小企業でも必須になっているのが今の状況なのだと思います。

ご興味のある方は、こちらからお願いします。

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