RPA 動かしてみました
RPA(Robotic Process Automation)は、マウスやキーボードの繰り返し操作を自動的に行うもので、何年か前から一気に導入が進み、有償・無償、海外製・国内製、様々な機種がリリースされています。
私は、普及が進んでいた「UiPath」を業務に活用していましたが、大きくバージョンアップされてから未使用でした。
2021年にMicrosoftが「PowerAutomate」リリースし、Windows11に標準となっていますので、今回、試してみることにしました。
1.想定した動作
今回想定しているのは、まとめて交通費金額を確認する、いわゆる交通費精算のプロセスです。例えば、営業部門から提出された交通費申請を経理部門で確認する際、路線情報サイトで料金を確認する場合です。
具体的な動作は、Excelの交通費申請書から路線情報サイトに出発点・到着点を転記、最安料金を検索して所定のセルに転記します。これを記載分繰り返します。
営業部門から定型の書式で提出してもらうことで、自動的に料金を検索し、一覧に追記してもらうことが可能で、人数が多ければ相当な工数削減が期待できます。
2.フローの作成
「PowerAutomate」によるフローの作成は、ソフトを起動し、「新しいフロー」から個々のアクションを順に設定してゆきます。各アクションの動作は、ライブラリ化されていて、ドラッグしてフローに追加してゆきます。
基本的動作は、通常のPC操作と同様に、①Excelの”出発点”セルの値を、ブラウザの”出発点”欄に入力、②同様に”到着地”セルの値も入力、③ブラウザの”検索”をクリックするなどを順に定義し、繰り返しの”LOOP”処理などと組み合わせて作成してゆきます。
選択すべきアクションがわからない場合は、VBAのように”レコーディング”機能で作成したフローを部分的に組み合わせる方法もあります。典型的な動作は、ネットで公開されている場合もありますが、ソフトがバージョンアップしているためか、そのままでは上手くゆかないケースもあります。こうした場合、原因を追究しきれず、試行錯誤も必要でした。この点は、確実に動作する点でVBAの方がスッキリします。
出来上がったフローを実行したものが、以下の動画です。
3.まとめ
RPAのフローは自社で作成することが多いと思いますが、相応に手間がかかります。先日レポートした「販売管理システムをノーコードツールで試作」するより、やや手間取ったように思います。
それを加味した上で、今回のような「定型の繰り返し処理」の場合、RPAの活用はとても有効です。どの業務プロセスに活用すべきかは、全体の業務フロー図から検討するのがよいでしょう。
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