2024年を振り返り
みなさんにとってどのような年だったでしょうか。
今回は、私なりに2024年を振り返ります。
1.マクロな状況変化
(1) 世界情勢や政治の動き
ウクライナや中東の紛争、欧州主要国の政権交代、そして米大統領選挙と、世界の情勢は大きく動きました。しかも、これらは深く関連しているように思えます。
ウクライナ紛争の結果、独ではエネルギー価格高騰から経済低迷を招き、英・仏では移民問題と合わせて政権が不安定化しました。米大統領選挙も移民問題や行政改革への対応が論点の1つになり、結果を受けて中東情勢や韓国政局にも影響を与えています。
一方、国内でも新たな政権が誕生しましたが、必ずしも民意を反映しているとも限らず、コロナ禍の予算を上回る来年度予算が閣議決定されるなどバラマキが過ぎるのではないかとも思えます。
(2) 日本経済
経営コンサルタントとして独立事務所を経営しながら、景気回復の機運が高まってきたと感じます。
例えば、株価が、バブル期のそれを越え、史上最高値を更新しました。円安が進み、輸出企業の業績が大幅に伸びたことが要因の1つですが、外国資本が流入した結果でもあります。
一方で、企業内の人手不足が進んでおり、人件費の上昇の一方で転職もしやすくなっているように思えます。若い従業員にとっては、人材育成への投資や貴重な経験を積めるなど自身が成長できる企業が選択されるようにかも知れません。
(3) 社会の状況
何と言っても、元日に発生した能登半島地震の影響が気がかりです。報道を観る限り、いまだに公費解体が進まず、災害普及が遅れている印象があります。
以前にも書いたかも知れませんが、自身で“防災”と名の付く大規模プロジェクトをいくつも経験しており、東日本大震災の日、会社から帰宅できず無力さに打ちひしがれて過ごした一晩を忘れることができません。そして、今回は、ふるさと納税を活用して自治体に寄附しました。
また、米大統領選や兵庫県知事選でインターネットメディアの浸透により地上波放送や新聞の公正さを欠いた報道が顕在化したことが印象的でした。優先的に周波数を割り当てられている地上波放送局と軽減税率適用が適用される大手新聞社が資本関係にある状況でも、記者クラブの音声や百条委員会の動画が公開されて、従来メディアの存在意義が問われかねない事態に陥ったと理解しています。
(4) AIの進展
生成AIの進化は驚くべき速さです。インターネット上の膨大なデータをGPUにより非常に多いパラメータで深層学習することで精度を向上させてきた生成AIも、一時は頭打ちになるとの予想もありましたが、その後もいくつもの技術革新を経て急速な発展を続けています。
しかも、その応用範囲は止まるところを知らず、「AIを使った~」の増加は多くの業界に少なからず影響を与えつつあります。逆に言えば、人手不足解消に役立つ、あるいは生産性向上には相当な効果が見込める業界は相当あると考えられます。
そのような状況ですので、技術者出身の私としても資格(G検定:ジェネラリスト検定)を取得して知識を補充し、少なからず中小企業支援に役立てています。
2.事務所や個人の状況
(1) 中小企業支援状況
中小企業診断士10年目を迎えた今年、継続している相談窓口などの他、後進に譲った案件、新規に請け負った案件、失注した案件と様々でした。
詳しくは述べませんが、中小企業診断士が複数名同席する業務で、指摘したくなる場面がいくつかありました。そのような「おごり」があっては、それこそAIに仕事を奪われるのではと思います。
(2)膝の故障など
問題ないとは言わずとも業務に支障がない程度には健康管理していたつもりでしたが、膝が痛む状態が何カ月も継続しており、なかなか治りません。
何と、会員であるスポーツクラブが、入居しているビルの火災で数か月間閉鎖されていましたが、先日再開しましたので、定期的な運動を欠かさないようにしようと思います。
3.来年に向けて
世界情勢や国内政治の動きは、来年に大きく動くと考えられます。
トランプ新大統領は政府の大規模な改革を行う方針が報じられていますが、それが世界情勢にも大きく変化するものと考えられます。
国内の政治・経済・社会などの状況も、閉塞感が漂う今のままとは考えにくく、大きく変わるものと思います。良い方向に向かうと信じていますが、心構えはしておくべきかも知れません。
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