コロナ禍における経営計画
新型コロナウイルス感染症の影響で、緊急融資で資金繰りが一段落したけれど、返済してゆけるか不安な中小企業も多いと思います。
今回は、新型コロナウイルス感染症が収まらない環境下で、それに対応した経営計画について考えます。
1.コロナ禍の影響
新型コロナウイルス感染症の影響で、事業はどのように変化したでしょうか。
(1) 売上
飲食店では、席の間隔を空けたり、営業時間を短縮したりと対応していることと思います。
利用可能な席数が20席から10席に減少したなら、満席での売上は約半分になります。営業時間が10時間から8時間に変更したなら、その分客数が減ります。そして、売上減少が続くことが予想されます。
(2)影響を受ける期間
感染症対策の根本的解決は治療薬の開発とその普及ですが、それには暫くかかるようです。また、テレワークが普及し、中長期で外出する方が減少することも考えられます。
少なくとも1年は元に戻らないと見ておくべきかも知れません。
(3)損益
一般に、直近の損益計算書から今年度の売上減少分を加味して予想します。
家賃や人件費などの固定費は変わりませんので、原材料費などの変動費を売上に応じて変化させ、損益を計算します。
2.考えられる対策
では、対策にはどのようなものがあるでしょうか。
大きくは、以下の3つが考えられます。
付加価値の増大 | 開発や改良を重ねて、高付加価値な商品を拡充します。 |
販売手段の多様化 | 販売手段を多様化して売上を確保します。 例えば、レストランのテイクアウト、小売店のネット販売などです。 |
業務効率化 | 生産性を上げることで利益を確保します。 例えば、業務の見直しとIT化を進める方法があります。 |
3.実施に向けた計画
計画は、「誰が、いつまでに、何をするのか」、更に、損益にどう反映され、借入金を問題なく返済して、持続的成長路線に載せるための3年程度の計画策定をお勧めします。
仕事が少なくなっている今を、事業計画策定の機会としてはいかがでしょうか。
当事務所では、コロナ禍における事業計画の策定を支援します。
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